『広島アートプロジェクト2008』、「システムの再構築」ご来場感謝

少し前ですが、中井悠さん、加治屋健司さんと一緒に英訳を担当した『広島アートプロジェクト2008』のカタログが完成しています。とても立派で、内容も充実してます。所収の加治屋さんの論文「アートプロジェクトと日本――アートのアーキテクチャを考える」の注にて、僕がスタジオボイスに書いたエッセイ「アートとアーキテクチャの現在」にも言及して頂いています。
http://d.hatena.ne.jp/kk392/20090717

  • -

もはや一週間近く前ですが、先週土曜日のスパイラルでのトークセッション、立ち見まで含め多くの方にご来場頂いて感謝です(スパイラルのスロープを上がったとこから見下ろされていたのがシュールでした..)。後藤繁雄さんからのアツい期待を受けて、議論も盛り上がりました。ラフにいえば、ポストモダン以後、モダンを捻ったネオ・マテリアル系名和晃平〜ヴィヴィッド・マテリアル)か、ポストヒストリカルな歴史ー物語系(鴻池朋子〜ポニョ)か、という二つの軸を明確に出せたのは良かったのではないか、と。その前提として、少なくとも美術に関しては「ゼロ年代は存在しない」というテーゼをちゃんと出せれば良かったのですが、ちょっと中途半端だったかもしれません。ま、聞いてない人にとっては何のこっちゃ、という感じかもしれませんが、そのうち記録がまとまるというコワいウワサもありますし、この延長で9月にも都内で議論が行われる予定です。


トークの前には、Spiralから近くのGyreにて藤村龍至さんキュレーションARCHITECT JAPAN 2009──ARCHITECT 2.0展。その後、監修をされた飯田高誉さんと話す。トークでも少し触れましたが95年以降という問題設定は美術だけでなく建築やwebなどの問題と一緒に考えていく必要を改めて。この辺りの議論に橋渡しするための前提は、すこしは作れたかなと思います。


暑くなって、制作は完全に夜型に移行しています。