イスラム経済

イスラム経済と書いたけど、今の所この経済圏が力を持つのは、圧倒的に石油のおかげだ。で、問題なのは、石油という資源は二重の意味での限界が目に見えていることだろう。まずは資源として、使い尽くせばなくなってしまうという限界。そして環境問題を踏まえた際の、石油という資源の持つ可能性の限界。逆に言えば欧米型(キリスト教タイプ)の経済圏が強いのは、技術と労働力という要素だろうか。技術発展には限界が見えないし、先進諸国での労働力が徐々に減ったとしても、アジア圏を取り込むことで補充することができる。


そもそも21世紀のような環境の世紀にあって、あと何年、石油が使われる(倫理的、技術的に)ことになるのか。普通の感覚で考えてあとだいたい20-50年くらいすれば石油の需要は減るだろう(減らすべきだ)し、中東はその時に、何か別の強みを打ち出すことができるのか。まあ、そのくらいのスパンで考えれば、今、中東を無理に取り込むよりも、アジア諸国への影響力を強化しておいた方が効率的だ、というのが<帝国>の理性かもしれない。