ウィリアム・ルービンとか

kosuke_ikeda2006-05-16

最新号のアートフォーラムhttp://www.artforum.com/にウィリアム・ルービン(William Rubin)の追悼特集が出ていた。一月の終わりに訃報を聞いていたので少し遅いくらいの感じもするが、内容はイヴ=アラン ボア、ロザリンド・クラウス、ロバート・ローゼンブラム、セラ、ステラ、リチャード・オルデンバーグと非常に充実。セラによる追悼はこちらhttp://www.artforum.com/inprint/id=10862で読めます。


日本ではそれほど名前が知られている感じはしないけど、"Pablo Picasso: A Retrospective,""Picasso and Braque: Pioneering Cubism,""Cezanne: The Late Work"のような企画や、ポロックの"One: Number 31, 1950"とか"Vir Heroicus Sublimis(英雄的にして崇高な人)"を買ったのもこの人だと言われている。アルフレッド・バーの後、モマを拡大した立役者。


ポロックで思い出したけど、ワシントンのナショナルギャラリーには"Number 1, 1950 (Lavender Mist)"があって、子供達がインストラクターの解説を受けながら感想を言い合ってた。もちろんそういうのは特権的に都会に住んでる子じゃないとできないわけだけど、なんとも贅沢だなあ、と。とはいえ、日本でも例えば東京国立博物館光琳とか抱一の前でそういうのをやっても何の違和感もないとおもうし、その後の美術に関する関心も変わってくるんじゃないか。やっぱ作品は実物を見るのが何よりも分かりやすいのだ。そういう経験の蓄積が、何かを感じ、それを言葉に変える際の支えにもなる。