講評会

来週、名古屋芸術大学の大崎正裕さんの招きで、洋画科の3,4年生、院生の作品講評会にゲストとして参加する事になっている(その後、京都へ)。講評会は、院生のときにティーチングアシスタントとして学部生の講評会に出たり、大昔には予備校でバイトとしてやっていた。


学生の頃、あまり自分の作品を講評会に出すというのが好きじゃなかった。多くの作品をバーッと並べて、限られた時間内でコメントをしなければならないという条件の問題もあるのだろうけど、批評する側に作品自体をその場でしっかり見ようという意識が感じられず、作品をないがしろにされているような印象を受ける事が多かったからだ。加えて、かならず作品の前で、自分が何らか話さなくてはならないというのも、ほとんど不毛な事だと思っていた(そういうプレゼンを要求する学科に所属していた僕が悪い)。何というかものすごく無責任な言い方だけれど、しかし、自分の作品と関係なく、他人の制作物に関して思考を巡らせるのはとても好きで、しかも講評会というのは、その場でのライブな一発勝負という感覚があり、レクチャー的なものとは異なった、スリリングな時間を過ごせる。徹底してそこにある作品そのものに向き合いながら言葉を発することを心がける、でなくては制作者には届かないだろう。


少し前まで芸術大学に学生として行ってたから、なんとなく空気というかテンションのようなものは分かるけど、全く知らない人たちの作品について講評会という場で考えるというのは始めてかもしれず、すこし怖く、かなり楽しみ。すこしでも若い人(!)の刺激になるような事が言えればいいなあ、と。