福岡から東京に戻りました。たった一週間はなれていただけなのに、久々の社会復帰という感が。というのも、ぼくは生まれは福岡だけれど、小学生の時には京都に移ってしまったので友達はだれもおらず、会うのは家族か親戚か、という血縁関係のある人たちばかり。母胎的な共同体はある意味でとても居心地がいいわけだけれど、しかし一週間そういった空間にまったり浸っていると、社会から隔絶されているかのような不安も生まれてくる。


というわけで、2009年の初仕事(主観的には2008年の仕事納め)。今日発売の「STUDIO VOICE」二月号(特集:NEW MEDIA HORIZONS視覚コミュニケーションの新次元)にエッセイ「美術とアーキテクチャの現在」を寄せています。依頼された枚数からずいぶんはみだしてしまったのだけれど、見開き2ページの構成ですっきりと納めていただいて感謝。「批評の現在」シンポジウムではかなりの駆け足で話した問題意識の基礎を確認していただくことができるかと。


ぼくはとくに高校生の頃「STUDIO VOICE」からはずいぶんと情報を得ていて、「フルクサス」特集なんかをきっかけにして現代美術への関心を広げていったのだと記憶している。今回、バンクシーと並べるかたちで冒頭にハイレッドセンターをもってくることになったのも何かの因縁ではないかと思っています(一つだけ個人的に訂正/謝罪。文中で参考に挙げさせていただいた濱野智史さんのお名前に間違いがあります。お詫び申し上げます)。今回の特集、宇川直宏さんの四つの対談を軸として、表現の現在を考えるうえで示唆に満ちたものとなっています。Chim↑Pomの方々と誌面でニアミスしてるのもまた何かの縁かと。ぜひ、お手に取ってみていただければ!