東京芸術大学大学院 先端芸術表現専攻 主催
連続公開講座・シンポジウム


東京芸術大学大学院 先端芸術表現専攻では、今まさに創造されてゆく芸術の現場に学生が触れあいながら、知的かつ実践的な活動を通じて、それぞれの関心を広め、深めていくことが目指されています。そのようなカリキュラムの一環として、各方面の最前線で活躍する多彩な講師陣による一連のシンポジウム/連続レクチャーを企画することになりました。今回、こういった取り組みを一般の方々に公開し議論を活性化することで、わたしたちの教育の現場そのものが、さらなる議論や出来事へと開かれてゆくことを期待しています。

http://www.geidai.ac.jp/labs/atlas2008/symposium.html

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■シンポジウム「現代美術とグローバリゼーション」

出演者:小崎哲哉、木幡和枝、たほりつこ、渡辺好明
司会:池田剛介東京芸術大学 非常勤講師)
10月20日(月)17:00- 入場無料(定員120名・先着順)
東京芸術大学 取手キャンパス メディア教育棟 第4講義室

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公開講座/各回 入場無料(定員120名・先着順)


10/28(火)講師:斎藤環[精神科医]
上野キャンパス 中央棟 第1講義室 12:30-14:00


11/12 (水)講師:鴻池朋子[アーティスト]
上野キャンパス 中央棟 第3講義室 12:30-14:00


11/19(水)講師:伊藤ガビン[ゲームデザイナー、美術家]
上野キャンパス 中央棟 第3講義室 12:30-14:00

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■講師プロフィール


伊藤ガビン|いとう・がびん

1963年、神奈川県生まれ。編集者、ゲームデザイナー、美術家。株式会社アスキーのパソコンホビー誌「ログイン」の編集を経て、ボストーク株式会社設立。女子美術大学教授。主なゲーム作品=「パラッパラッパー」「ウンジャマ・ラミー」(ソニー・コンピュータエンタテイメント)、「動物番長」(任天堂・マリーガル)、風水先生(セガサターン)。主なグループ展=「アノーマリー」(レントゲン芸術研究所、東京、1992)、「BUZZ CLUB: News from Japan」(P.S.1/MoMAアメリカ、2001)「六本木クロッシング2007」(森美術館、東京、2007)。


小崎哲哉|おざき・てつや

1955年、東京都生まれ。バイリンガルアート雑誌『ART iT』、ウェブマガジン『REALTOKYO』『REALKYOTO』発行人兼編集長。ウェブマガジン『先見日記』編集長。京都造形芸術大学客員教授。主な活動=1989年都市型文化 情報誌『03 TOKYO Calling』(新潮社)副編集長、1996年インターネットエキスポ日本テーマ館『センソリウム』のエディトリアル・ディレクション担当、1999年日英バイリンガルのカルチャー・ウェブマガジン『REALTOKYO』創刊。企画制作作品=CD-ROMブック「マルチメディア歌舞伎」、写真集『百年の愚行』など。


鴻池朋子|こうのいけ・ともこ

アーティスト。1960年秋田県生まれ。東京芸術大学日本画専攻卒業。玩具や雑貨の企画を経て'98年より作品を発表。'05年「愛と孤独、そして笑い」東京都現代美術館、「ストーリーテラーズ」森美術館、「草原に不時着」ミヅマアートギャラリーで絵画の物語シリーズを次々と発表し、'06年個展「第0章」大原美術館にてシリーズを完結し話題となる。'06年「The Scarecrow」アヴァロフ美術館(ギリシャ)、「Rapt!」CCP(オーストラリア)、'08年「広州トリエンナーレ」広東美術館(中国)など海外展も多数。絵画、彫刻、アニメ、絵本、キュレーションなどその表現活動は幅広く、森美術館でのワークショップ「六森未来図」も企画。来年夏にはオペラシティアートギャラリーにて大規模な個展が予定されている。


木幡和枝|こばた・かずえ
1946年東京都生まれ。アート・プロデューサー。1985年よりP.S.1Contemporary Art Center/MoMA客員学芸員、88年よりアートキャンプ白州事務局長を務める。現在東京芸術大学美術学部先端芸術表現科教授。主な翻訳書=ライアル・ワトソン『風の博物誌』(河出書房新社、1985)、トニー・ゴドフリー『岩波世界の美術 コンセプチュアル・アート』(岩波書店、2001)、スーザン・ソンタグ『この時代に想うーーテロへのまなざし』(NTT出版、2002)、スーザン・ソンタグ『良心の領界』(NTT出版、2004)。


斎藤環|さいとう・たまき

1961年岩手県生まれ。精神科医。主な著書=『文脈病 ラカン/ベイトソン/マトゥラーナ』(青土社、1998)、『社会的ひきこもりー終わらない思春期』(PHP新書、1998)、『戦闘美少女の精神分析』(太田出版、2000)、『博士の奇妙な思春期』(日本評論社、2003)、『ひきこもり文化論』(紀伊国屋書店、2003)、『解離のポップ・スキル』(勁草書房、2004)、『生き延びるためのラカン』(バジリコ、2006)、『思春期ポストモダンー成熟はいかにして可能か』(幻冬舎新書、2007)、『アーティストは境界線上で踊る』(みすず書房、2008)。


たほりつこ

1950年徳島県生まれ。パブリックアーティスト。イェール大学芸術学部大学院修了、アメリカを中心に活動し、ランドスケープ彫刻と市民参加による新しいジャンルのパブリック・アートを拓く。ハーバード大学視覚環境学科講師、マサチューセッツ工科大学建築学部視覚芸術科教授を歴任。現在東京芸術大学美術学部先端芸術表現科教授。主な作品=ポストユートピア(那須、1994)、多文化宣言(ケンブリッジアメリカ、1997)、注文の多い楽農店(兵庫、1998)、ミストファウンテン(シャーロット・アメリカ、2000)、グリーンヴィラ(新潟、2003)、ミレニアムの泉(ハリウッド・フロリダ・アメリカ、2007)、トポス彩2007(上勝・徳島、2007)。


渡辺好明|わたなべ・よしあき

1955年兵庫県生まれ。美術家。東京芸術大学大学院美術研究科修了後、渡独、デュッセルドルフ美術アカデミー修了。現在東京芸術大学美術学部先端芸術表現科教授。「光ではかられた時」と題し、火(ろうそく)や水(水鏡)を使用した作品を展開する一方、取手市・市民・本学が一体となって進めている「取手アートプロジェクト(TAP)」の企画、運営に中心的に携わる。主な展覧会=「光ではかられた時−渡辺好明」(1999、斎藤記念川口現代美術館)、「ジ・エッセンシャル」(2002、千葉市美術館)、「DJ Brand ドイツで学んだアーティストの発火点」(2005、東京芸術大学大学美術館)。