個展、無事終了。

土曜日に個展のクロージング。Kunst Oktoberfestの企画で周辺ギャラリーを巡回するバスツアーが行われていたこともあり、たくさんの人に来て頂きました。その他、お会いできなかった方も多いのですが、ご来場頂いたみなさま、ありがとうございました。展示風景も含むレヴューを頂いていますので、来られなかった人はぜひ。
ex-chamber museum review:池田剛介 Plastic Flux


僕自身はまだまだ始めたばかりなわけですが、活動を持続的に見守ってくれている人がいることをありがたく思います。リアル空間で特に仲良くしているわけでもないし、ネットでのコミュニケーションもたいしてない、そうした人たちが展覧会やシンポジウムにわざわざ足を運んでくれているということは、希望でもあるし、良い意味でプレッシャーにもなっています。今のところ、それなりには意識的にベタな制作とメタな批評とを乖離させたような形で活動をしてきているわけですが、そういう感じでやっているとこれら二つの活動に関心を持ってくれているオーディエンスの層がかなり異なっていることに今更ながら驚いてしまう。多くの制作者を含め、作品に触れている人は批評や言説に関心がないし、批評に関心がある人は作品を全く見ていない。この断絶がもたらす相互閉鎖をどう錯乱させていけるのか。オーディエンス動員の問題などではなく、こういった現状が、作品と批評がお互いを鍛えていく可能性を阻害していることこそが問題。半ばこういう事態への危機意識があり、半ばなりゆき的にですが、いまのような活動の形態になってしまっている。


この乖離を、より身体的なレベルに近い形でのコミュニケーションを通じてつなぎうるメディアとして、たとえばtwitterなんかも考えることはできるし、まあ気が向けば実験的に使ってみるかもしれません。たぶん使う。が、こういう身体に近い部分でのメディアを「うっとうしい」と感じるのも事実(じつはtwitterのアカウントは持っているのだけど、まだ一度もさえずってない。「逡巡w」とか言われそうだけど)。まあでも、コミュニケーションのうっとうしさに巻き込まれながらも、結局は孤独に自分の作品を展開していけるだけの強さが必要だということかもしれません。少なくとも、作品を制作するということは必然的に、ある種の狭さと向かい合うことでしかないのだと思う。


そういうわけで、しばらくは年末に向けたあれやこれやで準備を進めることになります。そのあたりの関係で福岡.(11月)、京都(12月)にも滞在予定。楽しみです。